
村上由美子さん
米国の大学でコンピューターサイエンス(CS)を専攻している息子が、来年いよいよ卒業を迎える。私たち家族にとって誇らしい節目となるはずなのだが、ここにきて気がかりな話が次から次へと耳に入ってくる。代表的なのは、今年卒業した1年先輩たちの多くが就職に苦戦しているという話だ。
▽神話の崩壊
つい数年前まで「CS専攻は無敵」とまで言われ、グーグルやメタ(旧フェイスブック)、アマゾン・コムといった米大手テクノロジー企業は才能のある若者を高待遇で奪い合っていた。
その頃の親たちは皆、子どもに「(意図した計算をするためコンピューターに指示を出す)プログラミングを学べば、食いっぱぐれがない」と信じて疑わなか...
残り1478文字(全文:1778文字)











