
鳥取大の教員免許取得コースの名称変更について報告を受ける鳥取県の平井伸治知事(左)=5月、鳥取県庁
地方の自治体が教員確保で苦戦を続けている。民間企業との人材獲得競争を受けて、採用試験を前倒しし、都市部にも試験会場を設置。受験者数は増えたものの、多いところでは辞退者が7割を超える。他地域との併願が増えて「模試」化しているのが実情だ。自前での養成に回帰する自治体もある。
鳥取県の公立高校に勤務する40代の男性教諭は、教員のなり手不足を実感している。新たに入る若手が少なく、職場は高齢化。周囲はタブレットをはじめ電子機器導入に四苦八苦する。部活動の顧問のように体力的に厳しい場面も増えており「若い人が入ってこないと大変だ」とつぶやく。
文部科学省によると、都道府県や政令指定都市が2023年度に実施...
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