「手でみる博物館」の剥製に触れる川又若菜さん=5月、盛岡市
 「手でみる博物館」の剥製に触れる川又若菜さん=5月、盛岡市
 「手でみる博物館」の剥製について説明する川又若菜さん=5月、盛岡市
 「手でみる博物館」の館長を務める川又若菜さん

 全国から視覚障害者が訪れる博物館が、盛岡市にある。全ての展示物に直接触れて鑑賞し、学びにつなげる「手でみる博物館」だ。想像するだけの世界から、一歩でも外へ誘い出したい―。館長の川又若菜さん(43)は「視覚障害者の方が何度訪れても新たな発見がある場所を目指したい」と力を込める。

 ライオン、サメ、クジャク…。動き出しそうな動物の剥製がずらりと並ぶ。川又さんの実家2階に設けられた、広さ165平方メートルほどの展示室。通常の博物館とは異なり、来館者の興味に合わせて展示物を選び、川又さん自ら説明する「オーダーメード」が特徴だ。完全予約制で、1日2組の対応が限度。それでも年間約450人の来館者を数える。...

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