
モンゴルで開かれたコメのPRイベント。おにぎりやすしなど県産米を使った料理が提供された=ウランバートル
新潟空港から空路で約5時間。草原の国モンゴルは日本の4倍の国土に新潟県人口の1・7倍の約350万人が暮らす。近年、都市部にコンビニエンスストアが急増し、おにぎりや弁当などの米食需要が伸びており、コメどころの新潟県企業は輸出の可能性を早くから探ってきた。今夏運航されたモンゴルへのチャーター便に乗り、市場開拓の取り組みを現地取材した。(報道部・細山謙治)
首都ウランバートルの中心部。威厳をたたえる政府庁舎前に、市民の憩いの場「スフバートル広場」がある。8月下旬、新潟県産米をPRするイベント「ライス・エキスポ」が広場で開かれた。県産米を使った牛丼やすし、弁当を提供する飲食店ブースなどが約20店並び、大勢の来場者でにぎわった。
キムチのおにぎりを頬張っていた女性のニャムスーレンさん(61)は「柔らかくてとてもおいしい。日本のことは富士山しか知らないが、また食べたい」と笑顔を見せた。...
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