12日、ネパール・カトマンズの陸軍司令部を出発する兵士ら(共同)
 12日、ネパール・カトマンズの陸軍司令部を出発する兵士ら(共同)
 12日、ネパール・カトマンズで警戒に当たる警察官ら(共同)
 ネパール・カトマンズにある暴徒に放火されたホテル=12日(共同)

 ヒマラヤの山々を望む連邦議会議事堂の壁は黒く焼け焦げ、国家中枢に暴動の傷痕が残っていた。政府への抗議デモが8日に起きたネパールの首都カトマンズでは、12日も10~20代のZ世代が中心となった「反乱」の余熱が漂う。格差など現状への不満を背景に、政権を覆したデモ隊。代表者らは軍と暫定政権に関する協議を重ね「新たな国づくりへの期待」(市民)が芽生え始めた。

 カトマンズを見下ろす「富の象徴」としてそびえる新築の高級ホテル。議会や最高裁、政府機関と並んで暴徒の焼き打ちを受け、無残な姿をさらしていた。

 近くに住む会社員プロディット・ポテルさん(32)によると、このホテルは首相経験者の息子が出資していると...

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