
於福駅の近くにある道の駅=8月、山口県美祢市
人口減少でローカル鉄道の利用が低迷する中、災害が追い打ちとなり廃線に追い込まれる事例が相次いでいる。2023年の大雨で被災したJR美祢線(山口)は鉄路の復旧を諦め、バス高速輸送システム(BRT)の導入へとかじを切った。地域のシンボルとして住民の生活を支えてきた鉄道を存続すべきか、他の交通に転換すべきか。各地で模索が続く。
美祢線の中間地点於福駅(美祢市)近くにある道の駅は7月上旬、人影がまばらだった。ここで働く男性(60)によると、以前は途中下車した旅行客らが立ち寄ってくれたが、被災後はバスの代行輸送が続き、客足が遠のいた。男性は「これからどうなるんだろう」と不安を漏らした。
JR西日本によ...
残り782文字(全文:1082文字)