「湯の花トンネル列車空襲」について説明する斉藤勉さん
 「湯の花トンネル列車空襲」について説明する斉藤勉さん
 「湯の花トンネル列車空襲」について説明する斉藤勉さん
 資料を手に、日立鉱山に強制動員された朝鮮人について説明する張永祚さん=茨城県高萩市
 慰霊塔の前で、日立鉱山に強制動員された朝鮮人について説明する張永祚さん=茨城県日立市

 戦争の惨禍の記憶を伝えなければ―。太平洋戦争終結から80年。当事者の高齢化が進む中、原爆や空襲、戦地の実相に耳を傾け、記録し、平和への願いを受け継ごうと、各地で奔走する人たちがいる。東京・八王子の戦災史を研究する斉藤勉(さいとう・つとむ)さん(67)と、日立鉱山に強制動員された朝鮮人の歴史を伝える茨城県高萩市の張永祚(チャン・ヨンジョ)さん(79)に話を聞いた。(共同通信=斉藤林昌、奥林優貴)

 ▽個人的な真実、残す責任―東京・八王子の戦災史を研究する斉藤勉(さいとう・つとむ)さん(67)

 大学で歴史学を学んだ後、1985年出版の東京都八王子市の戦災史編さんに市の非常勤職員として関わった。その...

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