
JA全農新潟県本部(新潟市西区)が県内の地域農協に示した2025年産米の仮渡し金(概算金)が、過去最高額となった。長年米価低迷にあえいできた新潟県の生産者にとっては朗報だが、店頭価格の高騰が続く中、消費者にどう理解を得ていくかが課題となっている。引き上げの余波は広がり、価格が安い輸入米の需要が高まるほか、酒蔵は原料米調達に苦慮する状況となっている。コメをめぐる関係者の動きを追った。
生産者にとっての適正価格は60キロ当たり2万2千〜2万3千円-。JAえちご上越(上越市)は9月、法人・個人合わせて約100の決算書やヒアリングをもとに、生産者...
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