人間の体の約2割はタンパク質でできている。体の6割は水分なので、これを除けば、固形分の半分ほどをタンパク質が占めるということになる

▼筋肉や内臓、骨、毛髪…。体の中のほとんどの部位はタンパク質なしには形成されない。人間の体内に存在するタンパク質は約10万種類にも及ぶという。ところが、これらを構成するアミノ酸はわずか20種類に過ぎない(味の素株式会社編著「トコトンやさしいアミノ酸の本」)

▼要するに私たちの体の主要部分は、たった20種類のアミノ酸でできている。体調を整える上でも欠かせない物質だ。まさしく生命の源である。そんなアミノ酸が地球から遠く離れた小惑星にも存在していることが分かった

▼探査機はやぶさ2が小惑星りゅうぐうから持ち帰った砂などの試料から検出された。太古の地球でアミノ酸がどうやって生じたのかはよく分かっていない。りゅうぐうに存在していることが証明されたことは、生命のもととなる物質が宇宙由来だった可能性を後押しする研究成果といえそうだ

▼地球にアミノ酸をもたらしたのは、隕石(いんせき)だという学説がある。人類をはじめ、この地球上に存在する生命のルーツは宇宙にあったということになるのだろうか。生命誕生の壮大な物語に触れたくなる

▼宇宙にも生命のもとが存在したとなると、やはり地球以外のどこかにも生物が存在するのではないかと想像が膨らむ。次は宇宙に生命が存在する証拠を見つけられないものか。期待せずにはいられない。

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