スパイ防止法関連法制について記された、自民党と日本維新の会の連立政権合意書
 スパイ防止法関連法制について記された、自民党と日本維新の会の連立政権合意書
 スパイ防止法関連法制について記された、自民党と日本維新の会の連立政権合意書
 自民党の高市総裁、日本維新の会の吉村代表、藤田共同代表が署名した連立政権合意書=20日、国会
 皇居での任命式と認証式のため、首相官邸を出る高市首相=21日
 新内閣が発足し、記者会見に臨む高市首相(手前)=21日、首相官邸
 自民党総裁選の討論イベントに出演した高市早苗氏(左から2人目)=9月27日、東京都世田谷区
 スパイ防止法を巡る自民党総裁選での発言
 スパイ防止法を巡る経過

 自民党保守派が「悲願」と位置付けるスパイ防止法の成立が、高市早苗首相誕生で現実味を帯びつつある。法制定に前向きな日本維新の会を取り込み、連立合意書に「年内の検討開始」と明記。自民政調会長には、タカ派的な主張が自身と重なる小林鷹之氏を据えた。しかし「戦前の監視社会に逆戻りする」と人権侵害への懸念は依然根強く、世論の共感を得られるかどうかは見通せない。

 ▽工作

 「作るべきです」。総裁選期間中の討論会でスパイ防止法の必要性を問われた高市首相は断言した。「機密持ち出しを監督できる体制づくりこそ重要だ」と訴えた茂木敏充氏や、「丁寧な検討が必要だ」とした小泉進次郎氏とは対照的だった。

 高市首相は「日本以...

残り875文字(全文:1175文字)