米国の永住権を取得できる「ゴールドカード」の新制度整備を命じる大統領令に署名するトランプ大統領=9月、ホワイトハウス(ロイター=共同)
 米国の永住権を取得できる「ゴールドカード」の新制度整備を命じる大統領令に署名するトランプ大統領=9月、ホワイトハウス(ロイター=共同)
 米国の就労ビザ「H―1B」の申請用紙と米国旗=9月(ロイター=共同)
 トランプ米政権のビザ規制方針

 トランプ米政権がビザ規制を進め、発給拒否や取り消しが相次いでいる。米国第一の強硬な移民対策に伴う措置で、外交圧力の側面もあり「政治カード」と化している。留学生や外国人労働者の間で不安が渦巻き、高度な技能や専門性を持つ人材に米国離れの兆しも。欧州諸国や中国が受け皿になろうと動き出した。

 ▽パニック

 「米国の経済安全保障と国家安保の両方を損なっている」。トランプ大統領は9月19日、米国内で約50万人の技能労働者らが保持する就労ビザ「H―1B」が悪用され、米国人の雇用を奪っていると主張。取得の手数料を従来の20倍以上となる10万ドル(約1500万円)に引き上げる布告を出した。関係企業や労働者らは「...

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