自民党の選択的夫婦別姓議論を巡る状況
 自民党の選択的夫婦別姓議論を巡る状況

 自民党が日本維新の会との連立合意で、選択的夫婦別姓制度とは一線を画す旧姓の通称使用法制化方針を掲げたことに自民内でさざ波が立っている。党として基本対処方針を決めていない中での合意で、唐突感が否めないためだ。党内の選択的別姓推進派からは、時間をかけて議論するとしていた高市早苗首相の対応を疑問視する声が上がっており、今後調整を巡って新たな火種となる可能性をはらむ。

 ▽先送り

 「国家観を共にする政党として真摯に長時間にわたる政策協議に対応していただいた」。首相は20日、保守色の強い政策がちりばめられた維新との連立政権合意書署名の場でこう強調した。

 「基本的な価値観を共有することができた」(吉村洋文...

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