
安倍元首相銃撃事件の初公判で、奈良地裁前に集まった大勢の報道陣=28日午後
安倍晋三元首相銃撃事件の公判が始まった。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を信仰する母親の高額献金で、家庭が崩壊したとされる山上徹也被告(45)。法廷で何を語るかに注目が集まるが、暴力で社会を変えるテロは許されず「言い分を聞くべきではない」との批判は根強い。被告と同じ「宗教2世」は切実な思いで見守る。根幹にあるとされる献金被害は事件にどうつながったのか。
▽不遇
「育った環境は児童虐待に当たると言うべきだ」。弁護側は28日の奈良地裁初公判でこう主張し、裁判員に情状酌量を求めた。献金を巡って親族間で衝突が絶えず、被告の兄は2015年に母への恨みを抱いたまま命を絶った。
参院選の応援演説という衆...
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