
 岐阜市のクリニックで中3と中1の兄弟と話す加藤善一郎・岐阜大大学院教授=9月
    不登校の増加に歯止めがかからない。新型コロナウイルス下の2021年度に20万人を突破し、24年度は35万人超に。国や自治体は対策を講じるが、特効薬は見つからない。学校に通うハードルは何か―。不登校の子と長年向き合ってきた専門家は、「かくれ校則」ともいわれる学校生活の不条理なルールが子どもを苦しめ、引き金の一つになっていると指摘する。
▽八方ふさがり
「最近、料理をするようになりました」「良い調子だね、一歩一歩だよ」。9月、岐阜市内のクリニックで小児神経科医の加藤善一郎・岐阜大大学院教授が、中3と中1の兄弟と向き合っていた。時に笑いも起きる診察は、母親も交え1時間以上に及んだ。
2人は小学生の...
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