会談を終えたトランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=30日、韓国・釜山(ロイター=共同)
 会談を終えたトランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=30日、韓国・釜山(ロイター=共同)
 トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=30日、韓国・釜山(ゲッティ=共同)
 米中の思惑

 世界の二大経済大国は首脳会談で対立激化を回避し融和ムードを演出した。熾烈なつばぜり合いは会談直前まで続いたが、目先の実利を優先した。中国は、レアアース(希土類)を武器に米国に妥協を迫り、問題を事実上、1年間棚上げすることで決着。対立が再燃する恐れは消えておらず、つかの間の「休戦」となりそうだ。

 ▽上機嫌

 「10点満点の12点だ」。帰国途上に大統領専用機内で記者団の取材に応じたトランプ大統領は首脳会談を上機嫌に振り返った。レアアースや農産物を巡って米国の要求を受け入れた習近平国家主席を「強国の偉大なリーダー」と礼賛した。

 習氏は会談の冒頭では表情を崩すことはなかったが「中国と米国はともに繁栄で...

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