
中国の習近平国家主席(右から2人目)と会談する高市首相(左から2人目)=31日、韓国・慶州(代表撮影・共同)
高市早苗首相と中国の習近平国家主席は初会談に至った。首相は靖国神社参拝を見送り、中国が警戒するタカ派イメージの緩和に腐心。予測不能なトランプ米大統領への対応を抱え、近隣外交を安定させたい中国側の思惑と呼応した。互いに対話を重視する姿勢は共通する一方、歴史認識や安全保障上の懸案は解消せず、相互不信は残ったままだ。
▽緊張感
「国際情勢に変動と混乱が入り交じる中、中日両国は一衣帯水の重要な隣国だ」。習氏が31日の会談で呼びかけると、首相は「率直に対話を重ね、首脳同士の関係も深めたい」と応じた。
両氏は会場に入る際、握手を交わしたものの表情は硬く、緊張感が漂った。首相は事前に側近から「毅然とした態...
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