
古代エジプト文字の現地調査をする宮川創さん(本人提供)
歴史言語学者の筑波大の宮川創准教授は、人工知能や深層学習といった情報技術(IT)を駆使して古代エジプト語の研究に取り組む。言語には当時の社会状況や宗教、家畜の種類など、日々の暮らしの痕跡が刻まれており「語彙や表現などを分析すれば、遠い祖先の姿を知る手がかりとなる」と力を込める。
古代エジプト語は紀元前3200年ごろに誕生し、時代によってヒエログリフやヒエラティック、デモティックなど、さまざまな形で記録が残されている。最終形態とされるコプト語は今もコプト・キリスト教の典礼で使われているほか、日常の言語として復活を目指す活動が続いている。古代エジプト語は5千年以上にわたり文字の資料を追える世界的...
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