
今回は誤嚥(ごえん)性肺炎の「味方」についてです。誤嚥性肺炎とは、本来食道へ入るはずの食べ物や唾液、口の中の細菌などが誤って気道に入り、肺に炎症を起こす病気です。高齢者に多く、再発を繰り返すことで命に関わることもあります。原因には、かむ・のみ込む力の衰え(嚥下(えんげ)障害)や口の筋肉や感覚が弱まる「オーラルフレイル」、脳卒中、認知症、パーキンソン病、糖尿病などの基礎疾患が関係します。
まず、まだ誤嚥性肺炎を起こしたことがない方の「一次予防」についてお話しします。基本は、口の健康を保つこと。毎日の歯磨きや舌ブラシ、うがいで口の中の細菌量を適正化し、定期的に歯科を受診して義歯の調整や清掃を行い...
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