INPEXが完成させた「柏崎水素パーク」=柏崎市
INPEXが完成させた「柏崎水素パーク」=柏崎市

 県産天然ガスから燃焼時に二酸化炭素(CO2)が発生しない水素とアンモニアを製造し、発電などへの利用を一貫して行う国内初のプロジェクトが柏崎市で始動する。資源開発大手INPEX(東京)の実証試験設備「柏崎水素パーク」が完成。エネルギーの地産地消を掲げ、県内での商用設備新設も視野にクリーンエネルギーのサプライチェーン(供給網)構築を目指す。(報道部・田中信太朗)

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 「新潟の地を水素のメッカにしていきたい」。21日、柏崎市内で記者会見した上田隆之社長は構想を力強くアピールした。

 柏崎水素パークでは、国内最大級の埋蔵量を誇る自社の南長岡ガス田(長岡市)からパイプラインを通じて天然ガスを調達し、年間700トンの水素を生産する。製造過程で出るCO2は回収し、かつてガスが採れた...

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