鍋やおせち料理、おでんなどの主役級食材として親しまれている練り物。原料の魚のすり身は、かまぼこやだて巻き、ちくわ、カニ風味かまぼこなど、さまざまな製品に姿を変え、食卓を彩る。

 国の統計で新潟県は、かまぼこなどが含まれる「その他の水産練製品」の出荷額が344億円(2023年)と全国トップを占める。「かまぼこ類」の生産量(24年)は全国2位だ。練り物を製造する県内企業を紹介します。

キクラゲ、鮭…多彩な仕込みかまぼこにファン多く

平八が創業した仲町にある店舗。常連や市民らが多彩なかまぼこを買いに訪れる=上越市仲町3

 上越市の「平八(へいはち)」は、キクラゲを混ぜたり鮭を載せたりした「仕込みかまぼこ」を得意とする。4代目代表の横山亘(わたる)さん(60)は「工程の一部は今も手作業で、伝統の味と技を引き継いでいる。多彩で、幅広い世代に親しまれるかまぼこを作り、海外でも認められる商品を目指したい」と力を込める。

 平八は1913(大正2)年、城下町の名残で料亭や問屋が軒を連ねる上越市高田地区の仲町で創業した。仕込みかまぼこは、料理人からお膳や引き出物用にと注文を受けたのが始まりだ。84年には仲町の工場を木田へ移転。工程の多くを機械化したが、「一口蒲鉾」など...

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