物価高対策で政府が打ち出した「おこめ券」の評判がいまひとつだ。経費率が高いとか、金券のため置き配ができず、運送業者の再配達が増えるとか。理由はいろいろ
▼稲作農家が多い本県では、知り合いの農家から直接コメを買う県民が少なくない。おこめ券はコメを買う以外にも使えると農相はしきりに強調していたが、それなら「商品券」の方が理解しやすい。県内のほとんどの自治体が、おこめ券を採用しないと決めたのも、分かる気がする
▼「新潟は 『ふりコメ』よりも うまいコメ」-。特殊詐欺の被害防止をテーマにした川柳コンテストで昨年末、県知事賞に輝いた新潟市秋葉区の新津第五中2年、伊藤朱里(あかり)さんの作品に膝を打った。「さまざまな世代の人に意識してほしい」と、コメに着眼したところは、さすが米どころの中学生だ
▼県は昨年、県産枝豆の消費拡大に向け、「えだまめ県」と銘打ったアピール作戦に乗り出した。種類も豊富な県産枝豆は、味も格別で、本県が誇るべき農産品に間違いない
▼ただ、主食用米の昨年の収穫量は全国1位、餅に日本酒、米菓など県内に広がる生産品の数々を思えば、令和のコメ騒動で注目される今こそ、「おこめ県」を名乗ってみたくなる。ついでに妄想すれば「おこめ犬」のゆるキャラを作ってPRするのはどう?
▼政府のコメ政策は猫の目のごとく変わるけれど、新潟が日本人の主食を支えているという自負は揺るがない。生産者に感謝しつつ「おこめ県」であり続けたい。
