東京大教授の境家史郎氏
 東京大教授の境家史郎氏

 高市早苗首相による今回の衆院解散は、法的には内閣の権限の範囲内として正当化されるものであり、野党が訴える「大義の欠如」は政治的批判にはなり得ても法的瑕疵には当たらない。

 しかし、政治的合理性の観点から見れば、この決断は不可解だ。高市政権は日本維新の会と一部の無所属を合わせて、ぎりぎりとはいえ衆議院で過半数を得ていた。従って、2026年度予算成立後の解散という選択肢もあり得たはずだ。

 あえて安定した現状をリスクにさらし、さらに有利な環境を求める姿勢は、高市首相の政治家としての「勝負師」的な側面が強く出たものと評せざるを得ない。

 その狙いは内閣支持率が高いうちに、物価高やスキャンダルといった、政...

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