(C)新潮社
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 ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞のデビュー作「ここはすべての夜明けまえ」が話題となった作家の間宮改衣さんが、2冊目となる小説を刊行した。自らの体験を基にした、私小説のような純文学作品。「自分の周りにいる人や過去に会った人を題材に一つの作品を書き上げたことは自信になった。新たな能力を手に入れたよう」と晴れやかな笑顔を見せる。

 小説家としてデビューした後、うつ症状に苦しむ「わたし」は、次作で父親について書くことを決める。コロナ禍の最中にがんで亡くなった父と生前に交わしたメールなどをたどり、「わたし」は過去と向き合っていく。

 自分や家族のことを書いた作品だと言う。ただ、「私小説か」と問うと、そう断...

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