いとうせいこうさん
 いとうせいこうさん

 音楽や映像など多方面で活躍する作家いとうせいこうさんが、自宅で育てる植物との暮らしを鋭い観察眼と軽妙な文章でつづった。「お店から買ってきては次々枯らすという、どうしようもない日々の記録です」と謙遜するが、2019~25年という執筆時期を振り返ると、急速な温暖化にさらされる地球の現状が見えてくる。

 「ベランダ園芸歴25年」を誇るいとうさん。1999年にエッセー「ボタニカル・ライフ」で、自宅のベランダで育てる植物との愛の日々を描いた。「振り返るとあの頃は、わが猫の額のようなベランダは楽園のようであった。それがどうだ。今は灼熱の太陽に照らされ、地獄のような光景が広がる。かつての幸せな日々は、夢物語...

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