美術展で貸し出している補助レンズを手にするNPO法人「True Colors」の高橋紀子代表=25年12月、大阪市
美術展で貸し出している補助レンズを手にするNPO法人「True Colors」の高橋紀子代表=25年12月、大阪市
色覚の検査で用いる検査表=NPO法人True Colors提供
見え方の一例。左は一般的な風景の見え方で、右が色覚少数派。斜面に咲く彼岸花の赤色がくすんで黒っぽく見える=NPO法人True Colors提供
手元のマジックの色が「分からない」と話す前田茂輝さん=25年12月10日、大阪市
オンラインで取材に応じる東京都江東区の植村瑛一郎さん=25年12月17日
眼鏡
色覚少数派に該当する大阪府の玉井実夫さん=26年1月22日、大阪市
アート展「UNKNOWN ASIA」の一角に設けられた補助レンズの貸し出しコーナー=25年12月、大阪市

 大阪府の玉井実夫さん(54)は焼き肉が苦手だ。網の上で焼いている肉の中で、いつも生焼けの肉を取ってしまう。

 「『もう焼けてるやん』と思って取っても、家族に『まだ全然生やん』って言われるんです」

 赤い生肉が、茶色く焼けた色に見えてしまうのだ。原因は玉井さんの目にある。玉井さんは生まれつき赤や緑など一部の色の区別が難しい「色覚少数派」だ。

 日本眼科学会によると、玉井さんのような先天性の人は男性が約20人に1人いるとされるのに対し、女性では約500人に1人という性別による差がある。この数字を用いると、日本全体で約300万人がいる計算だ。 本人たちは、あらゆる場面で工夫をしながら、日々の生活を送って...

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