震災当時、乗客の避難誘導を行った福島県警の斎藤圭さん=5月、福島県いわき市
 震災当時、乗客の避難誘導を行った福島県警の斎藤圭さん=5月、福島県いわき市
 福島県新地町の沿岸部を襲う津波。手前はJR常磐線の線路=2011年3月11日(提供写真)
 JR新地駅から町役場までの乗客の避難ルート
 被災前の町並みを再現したジオラマを見る加藤憲郎さん。震災当時、福島県新地町の町長だった=5月、新地町役場

 2011年の東日本大震災で、JR新地駅(福島県新地町)に停車していた電車の乗客を津波から救ったのは、乗り合わせた警察官2人の機転による避難誘導だった。「ここにいてはいけない」。激しい揺れの中、警察学校で学んだ津波を連想し、約1キロ離れた町役場まで全員を導いた。沿岸を走ることが多い日本の鉄道の宿命として、識者は速やかな避難や日頃の訓練の必要性を訴える。

 ▽学習

 11年3月11日午後2時46分、地震が発生。新地駅では、常磐線上り電車が、沿線火災の影響で定刻より約10分遅れて発車しようとしていた。乗客の中には、10年4月に福島県警の警察学校に入り、この日に初任補修科の卒業式を終えた斎藤圭さん(42)=...

残り828文字(全文:1127文字)