新潟日報の客員論説委員で、政治ジャーナリストの後藤謙次氏による大型政治コラム「永田町 天地人」を掲載します。永田町の「天の時、地の利、人の和」は今いかに-。越後の武将・上杉謙信が残した言葉になぞらえ、政界の深層、政治の実相に迫ります。
[政治コラム・永田町天地人]政治ジャーナリスト・後藤謙次

【政治コラム・永田町天地人】首相の進退 覚悟なき「石破降ろし」 後藤謙次・新潟日報客員論説委員
参院選後に表面化した石破茂首相の退陣を求める自民党内の「石破降ろし」は約半世紀前の「三木降ろし」に準(なぞら)えられることが多い。党内第5派閥を率いていた三木武夫首相(当時)の退陣を求めて自民党所属の国会議員の約7割が包囲網を形成した三木降ろしと、党内基盤が脆弱(ぜいじゃく)な首相を多数の自民党議員が追い詰める石破降ろしの構図が重なるからだ。