新潟日報の客員論説委員で、政治ジャーナリストの後藤謙次氏による大型政治コラム「永田町 天地人」を掲載します。永田町の「天の時、地の利、人の和」は今いかに-。越後の武将・上杉謙信が残した言葉になぞらえ、政界の深層、政治の実相に迫ります。
[政治コラム・永田町天地人]政治ジャーナリスト・後藤謙次

【政治コラム・永田町天地人】拉致問題 機会逃した「弔問外交」 後藤謙次・新潟日報客員論説委員
田中角栄元首相の圧倒的な政治力を支えた背景に優秀かつ忠誠心あふれた秘書チームの存在があった。その中のひとりに早坂茂三氏がいた。新聞記者出身の早坂氏はマスコミとの対応を任せられ、われわれ政治部の番記者との窓口でもあった。巧みな比喩を交えて語った角栄語録の数々は今も忘れることができない。ある時、冠婚葬祭が話題になった折に、早坂氏はこんなエピソードを披露してくれた。
















