空き家で発見された戦時中の品々と、展示した善養寺貴洋さん=田上町羽生田
空き家で発見された戦時中の品々と、展示した善養寺貴洋さん=田上町羽生田

 戦争と平和について考えてもらおうと、新潟県田上町羽生田の一般社団法人「みどり福祉会」は、空き家整理で見つかった戦時中の品々を事務所で展示している。軍隊手帳や当時の出版物など約50点を並べ、「戦争を知らない若い世代にも見てもらい、当時の人に思いをはせてほしい」と呼び掛けている。

 同福祉会は、空き家の維持管理や財産管理などを行っている。展示品は2019年12月、新潟市の大正初期に建てられた空き家の所有者から家財整理の依頼があり、土蔵に眠っていた物を譲り受けた。太平洋戦争に出征した旧陸軍軍人の遺品とみられ、一部は自衛隊新潟地方協力本部加茂地域事務所の協力を得て、陸上自衛隊新発田駐屯地白壁兵舎広報史料館に寄贈していた。

 今回、地域の人に見てもらおうと同館に寄贈した物を借りたほか、事務所で保管していた物も展示した。軍事教練の教本や奉公袋、布製のヘルメットカバーなど故人の持ち物が並ぶ。レコード「出征兵士を送る歌」や当時の新聞、国が戦意高揚のために発行したグラフ誌「写真週報」などもあり、戦時中の様子をまざまざと伝えている。

 企画した同福祉会相談役で特定行政書士の善養寺貴洋さん(53)は、東京五輪・パラリンピックの自転車ロードレースで競技役員を務めた。善養寺さんは「世界が一つになってスポーツができるのはありがたいこと」と振り返り、「戦争はむごいもので、不幸にもたくさんの命が失われた。先人の苦労があって今の平和があるのだと知ってほしい」と語った。

 21日まで。見学希望者は事前に連絡が必要。問い合わせはみどり福祉会、0256(64)7199。