横山彬さん(前列左)や正雄さん(前列右)らが彬さんの親友、安田誠さん(前列中央)の元を訪れた際に撮影した写真=2004年、東京都世田谷区
横山彬さん(前列左)や正雄さん(前列右)らが彬さんの親友、安田誠さん(前列中央)の元を訪れた際に撮影した写真=2004年、東京都世田谷区

 1945年8月15日の終戦から78年となった。戦争を経験した人が少なくなる中、新潟日報社は当時の日記や手紙を募った。太平洋戦争を手記や証言からたどり、人々の生活や思いを伝える連載[戦後78年・記録でたどる戦争]に掲載しきれなかった話を番外編として紹介する。

×    ×

 新潟県長岡市前島町の横山正雄さん(72)の元には、2007年に83歳で亡くなった父、彬(しげる)さんと共に太平洋戦争中、軍隊に入隊した親友からの手紙が残っている。手紙には、正雄さんが初めて知る彬さんの出征時の様子が書かれていた。

 送り主は、父の親友で長岡市出身の安田誠さん(15年死去)。彬さんが亡くなった際、落ち込んでいた母芳...

残り756文字(全文:1056文字)