これは資源ごみか、燃えないごみか、普通の燃やすヤツでいいか。商品の箱や包装、緩衝材を前に、仕分けに頭を抱えている方も多いのでは。インターネット通販の拡大で、量も種類も増えている
▼本などは厚紙の包装袋に入り、袋の裏には気泡のプチプチがこれでもかと貼り付けてあることも。それをはがすだけでもひと苦労だ。宅配便の取扱個数が2022年度は8年連続で増え、ついに50億個を超えたという
▼宅配便が増えれば輸送時の衝撃を和らげる緩衝材も増える。繭玉のような発泡スチロールやエアークッション、プチプチなどは処分を誤れば、マイクロプラスチックにもなって生態系を壊す。段ボール紙や木くずのような環境に優しい緩衝材が、工夫されて増えたらいいのだが
▼9月6~8日を数字のしゃれで「クローバーの日」と呼ぶ向きもある。江戸時代、オランダからガラスの器を輸入する際、乾燥したこの草花を箱に詰め緩衝材に使った。そのため和名が「白詰草」になったという由来を知る人もいるだろう
▼欧州原産のクローバーは公園や空き地に自生する身近な多年草。若葉は油炒めやおひたしに、花は天ぷらで食べられるという。田畑にすき込めば肥料になる。何より、幸福や幸運の代表的なシンボルである
▼四つ葉は、発生確率が1万分の1ともいう珍しさから、大切に持ち帰る人や願いを託す人もいる。宅配便の箱を空けたら、片隅に四つ葉のクローバーが…。そんな幸運の詰め合わせが運ばれてこないかな。