【2021/11/20】
中選挙区時代の衆院選は定数が複数だったため、多くの選挙区で同じ政党の候補同士が覇を競った。新人も出馬しやすく、過熱した争いが政治的活力を生んだ一方、過剰なサービス合戦を招くとして金権腐敗の一因ともいわれた。
定数1の小選挙区では、政党選挙で各党1人ずつを擁立するのが原則だ。ただ今回の新潟2区では一時、自民党が「疑似中選挙区」ともいえる状況となった。

「2区はどうなるんだと皆様に心配をおかけした」。衆院解散直前の自民2区支部長・細田健一の事務所開きで、県議の桜井甚一は“異常事態”への釈明からあいさつを切り出した。
2区では細田が党公認候補として2012年から3度、野党系...
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