【2021/11/22】

 振り子現象-。衆院選の結果をこう例えることがある。1人を選ぶ小選挙区制は振れ幅が大きく、大勝、大敗をもたらしやすい。

 過去で特に顕著だったのが、首相の小泉純一郎が郵政民営化を争点に解散した2005年、民主党(当時)政権が誕生した09年、自民党が政権を奪還した12年の衆院選だ=図参照=。振り子のように与野党が入れ替わった。

 

 12年の自民への追い風は、勝者も当惑させるほどだった。比例の北陸信越ブロックでは名簿1位に並んだ重複候補の多くが選挙区で当選したため、名簿順位21、22位だった富山、福井の県連事務局長が当選。裏方の職員が議員バッジを着ける事態になった。

 名簿25位だ...

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