1996年に初めて小選挙区制の衆院選が行われ、25年が過ぎた。現行制度で9回の総選挙があり2度の政権交代につながったが、多くの課題も指摘されている。2021年の衆院選において、比例復活により与野党で11人に増えた新潟県関係議員は、「選良」の美称にふさわしい存在なのか-。政治の歩みを見つめ直す長期企画「政治はどこへ」の第1章として、今衆院選で浮かび上がった課題を検証する。
<1>大敗しても比例復活
重複立候補のひずみ顕著
<2>比例が候補の「保険」に
当選しても肩身の狭さ

[インタビュー]駒沢女子大教授・弥久保宏氏
「重複」廃止を 有権者の理解得られぬ

<3>新陳代謝を阻む「指定席」
新人や無所属チャレンジしにくく

<4>国を動かす政治力に期待薄
議員の小粒化で力増す県議

<5>大勝か大敗かの振り子現象
風頼みが招く議員の劣化も

[インタビュー]選挙・政治アドバイザー、久米晃氏
比例復活には一定の基準を

[インタビュー]前衆院事務総長・向大野新治氏
55年体制終局で導入に必然
