【2021/11/21】

 新潟県内から大臣が出なくなって久しい。本県は元首相の田中角栄を筆頭に過去19人の閣僚を輩出し、豪雪地や離島を含めた地域の声を国政に反映させてきた。

 直近では9年前の民主党政権末期に田中の長女、真紀子が文部科学相を務めた。自民党政権に限れば、小泉純一郎内閣で外相だった真紀子が2002年1月に更迭されて以降、空白期は間もなく丸20年となる。

パーティーで元首相の田中角栄(左)と並ぶ元厚相・小沢辰男(中央)と近藤元次。近藤はこの後、農相などを務めた=1982年、新潟市

 「大臣ゼロ」がここまで長く続くのは全国で本県だけだ。県勢退潮の映し鏡のようにも見える。

 全盛期の角栄に接した元県議の三富佳一は「中央で存在感を示せる国会議員がいないのは寂しい。新潟県が厳しい状況の中、強いリーダーを望む県民は多い」と語...

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