
キャンピングカーに泊まり込んで避難所に通った穗苅雅人さん(中央)ら新潟県の歯科医チーム=1月27日、輪島市
最大震度7を観測した能登半島地震で日常を奪われた被災者の健康を守ろうと、新潟県発の医療支援チームが続々と石川県に入り、活動に励んでいる。燕市の歯科医、穗苅雅人さん(58)も輪島市の避難所で高齢者らの口腔ケアに当たった。輪島市や珠洲市など「奥能登」と呼ばれる半島先端部は、高齢化率が石川県内で最も高い地域だ。穗苅さんは「口の中の健康を損なえば全身のフレイル(虚弱)につながる。せっかく生き残ったのに二次被害で死なせてはならない」と強い思いを語る。(本社取材班・笹川比呂子、奥村直之、写真は金子悟、芳本卓也)
穗苅さんは、2023年に組織化された日本災害歯科支援チームの新潟県版である「JDAT新潟」の...
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