新潟東港からベトナムに輸出する日本酒をコンテナに運び込む作業=新潟市北区
新潟東港からベトナムに輸出する日本酒をコンテナに運び込む作業=新潟市北区

 中小規模の酒蔵でも輸出に取り組みやすくなるよう、新潟県がIT企業などと連携して取り組んだ2023年度の実証実験の集大成として、1月下旬に尾畑酒造(佐渡市)の日本酒が新潟東港からベトナムに出荷された。一連の取り組みが有効だったかどうかなどを検証し、市場が拡大傾向にあるアジア向けの販路拡大や、新潟東港を活用したルートの構築につなげる。

 実証事業は輸出産地の形成を目指す農林水産省の事業を活用した。2022年の新潟県産日本酒の輸出量は3099キロリットルと過去最高を記録しており、県もブランド確立や情報発信などを行っている。ただ海外事業に注力することが困難な中小の酒蔵もあるため、実証実験を通じて海外展開を後押しできるかどうか探った。

 23年8月にベトナムの現地バイヤーと、新潟県内の酒蔵18社を...

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