柏崎市の桜井雅浩市長(左)に柏崎刈羽原発の再稼働を認めないよう求めた申し入れ書を手渡す「原発を再稼働させない柏崎の会」のメンバー=2月20日、柏崎市役所
柏崎市の桜井雅浩市長(左)に柏崎刈羽原発の再稼働を認めないよう求めた申し入れ書を手渡す「原発を再稼働させない柏崎の会」のメンバー=2月20日、柏崎市役所

 新潟県に立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に反対する地元住民団体が2月20日、柏崎市役所を訪れ、桜井雅浩市長に再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。を認めないよう求めた。桜井市長の最近の発言についても「再稼働に前のめりとも思える」として抗議した。

 住民団体は「原発を再稼働させない柏崎刈羽の会」。髙橋優一(まさかず)共同代表(72)らが桜井市長と面会し、申し入れ書を手渡した。

 柏崎刈羽原発を巡ってはテロ対策上の重大な不備柏崎刈羽原発では、2021年2月時点で、侵入検知設備が計16カ所で故障し、うち10カ所は代替措置が不十分なため無断立ち入りができる状態だったことが判明した。原子力規制委員会は安全重要度を最悪レベルの「赤」と評価し、21年4月に柏崎刈羽原発での核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出した。20年9月には、運転員が同僚のIDカードで中央制御室に入る問題なども起きている。が相次ぎ、...

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