より高いレベルの舞台で、どのようなプレーを見せてくれるのか、楽しみだ。本県の野球熱を高め、地域振興にもつながることを期待したい。

 今季から日本野球機構(NPB)の2軍戦に参加するオイシックス新潟アルビレックスBCが16日、埼玉県のヤクルト戸田球場で開幕戦に臨む。

 巨人などが入るイースタン・リーグに所属する。昨季までは新潟アルビレックスBCとして、ルートインBCリーグに属していた。

 野球の裾野拡大を目的にNPBが2軍への新規参加球団を公募、これに手を挙げ、プロ野球オーナー会議で承認された。2012~22年に黒字経営を続けた運営実績などが評価されたという。

 東京の食品宅配大手「オイシックス・ラ・大地」に球団名のネーミングライツ(命名権)を売却し、資金調達面の強化を図ったことも大きな要因だろう。

 2軍は年間約140試合あり、昨季より倍以上のゲームをこなさねばならない。遠征費も増える。球団は必要な年間予算を3倍の約6億円と見込んでいる。

 持続できる球団運営のため、スポンサーを増やすなど営業面の努力は不可欠だ。

 県内では73試合が予定され、ホームのハードオフ・エコスタジアム(新潟市)のほか、長岡市や三条市などの球場で行われる。

 2軍戦では、甲子園で活躍した高校野球のスター選手や将来有望な若手選手のプレーを間近で見ることができる。楽しみにしている子どもは多いだろう。野球人口の増加へつなげたい。

 3連戦が多く、安定して集客できれば、交通費や飲食費、宿泊費が増えて県内消費が活発化すると、識者は指摘する。各球場へ多くの人に訪れてもらうには、勝つための戦力が必要だ。

 そのため選手層を厚くした。所属する45人のうち、主力として期待されるNPB経験者8人を含め25人が新たに加入した。

 経験豊富な元NPB選手と若手選手が触発し合い、チーム力の底上げを図ることが望まれる。

 開幕前の春季教育リーグは1勝4敗に終わったものの、橋上秀樹監督は「選手個々の能力を引き出すことができれば十分に戦える」と手応えを感じている。

 チームの躍進を多くの県民が後押しし、新潟の野球を盛り上げていきたい。