柏崎刈羽原発
柏崎刈羽原発

 岸田文雄首相は4月12日、政府が再稼働を目指す新潟県の東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。に関し、新潟日報社が提出していた質問に書面で回答した。地元の理解を得るために「避難道路の整備を含む原子力防災体制の充実に関係省庁が連携して取り組む」などと答えた。

 新潟日報社は3月28日の首相記者会見に出席したが指名されなかったため、首相が官邸を通じて回答した。能登半島地震を受け、原発事故と自然災害が同時に発生する複合災害時の避難に懸念の声が高まっていることから、国としての対応を聞いた。

 岸田首相は「複合災害を想定し、地域の避難計画を含む緊急時対応を取りまとめる」などと今後の政府方針を示した上で、「地域の実情を踏まえながら、丁寧に取り組む」とした。

 政府は3月、新潟県、柏崎市、刈羽村に再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。への同意を求めている。