柏崎刈羽原発。左から7号機、6号機、5号機
柏崎刈羽原発。左から7号機、6号機、5号機

 東京電力は4月17日、原子炉に核燃料を入れる燃料装塡(そうてん)作業を行っている柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。7号機で、制御棒を操作する動力装置のブレーカーが落ち、装塡作業を中断したと発表した。原因は不明。17日午後7時時点で再開のめどは立っていない。

 東電によると4月17日午前7時過ぎ、制御棒を原子炉に入れる準備のため、制御棒10本分のブレーカーを入れたところ、1本分のブレーカーが落ちた。燃料は制御棒の後に入れるため、この箇所に燃料はまだ入っておらず、安全上の問題はないとしている。

 東電は柏崎刈羽原発の再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。に必要な検査を行うため、15日に燃料装塡を開始し、17日午前7時過ぎの時点で872体のうち41体の搬...

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