
柏崎刈羽原発
東京電力は5月9日、柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。5号機で、火災防護区域に敷設するはずのケーブル3本が、誤って区域外を通っていたと発表した。柏崎刈羽原発では、2021年に発覚した安全対策工事未完了問題を受け、施工箇所の総点検を行ったが、見落としていた。東電は、他の箇所で同様のミスは確認されなかったとしている。
東電は7号機の新規制基準東京電力福島第1原発事故を教訓に、原子力規制委員会が新たに策定した基準。2013年7月8日に施行された。従来の指針などが見直され、炉心溶融や放射性物質の大量放出といった重大な事故への対策や、地震、津波対策を強化した。原発を再稼働させるためには新基準に適合していることが条件となった。審査は原子力規制委員会が行う。新たに建設される原発にも適用されるほか、既存の原発にも適用される。に基づく安全対策工事を2021年1月に完了した。しかし、直後から工事未完了が次々と発覚したため、総点検を実施。...
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