訓練で集まった住民に避難の際の注意点を呼びかける消防団員ら=6月6日、粟島浦村内浦集落
訓練で集まった住民に避難の際の注意点を呼びかける消防団員ら=6月6日、粟島浦村内浦集落

 新潟地震からまもなく60年となる。島全体が隆起し、住宅30戸が全半壊となるなどの被害を受けた新潟県粟島浦村。村上市消防本部の管轄だが、当時も現在も消防署は設置されていない。地域防災を支えるのは、島民の約3割に当たる93人で構成する消防団だ。消火、防災にとどまらず、村役場などと協力して当たる業務は多岐にわたる。島を守る人々の姿を追った。(村上支局長・土田潤)

 「(安全な)海岸沿いの道路を避難してください」。豪雨による土砂災害で避難指示が発令される中、集落を回って、住民に避難を呼びかける。6月6日に島ぐるみで行われた防災訓練で消防団員が...

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