今夏は、守備を統率してきたセンターバックの三浦紗津紀が日テレ東京Vに移籍、MF柳澤紗希がラオスのクラブに移った。ただ、そのほかの選手は残り、サイドバックなどを務める元日本代表のベテランDF有吉佐織が加わった。冬に加入した新卒5選手の成長も期待される。
他チームは移籍が活発化。特に三菱重工浦和、INAC神戸、日テレ東京Vの3強は日本代表クラスが次々に海外挑戦し、得点源の選手らが移籍。4季目のWEリーグは勢力図が予想しにくい状況だ。その中で新潟Lは橋川和晃監督体制2季目。積み上げてきたものを、さらに細部にこだわり、タイトル獲得を目指したい。
2024~25シーズン・選手一覧、一言紹介
プロフィールの見方:左から順に背番号、氏名、生年月日、身長、出身地、前所属、WEリーグの昨季出場試合数と得点数、一言紹介。
GK(ゴールキーパー)

(1)平尾知佳(ひらお・ちか)副主将 1996年12月31日 173センチ 千葉県 浦和 21試合
「W杯やパリ五輪の日本代表メンバー。クロス対応やシュートストップに定評があり、信頼感抜群の新潟の守護神」

(21)高橋智子(たかはし・ともこ) 1997年4月7日 166センチ 新潟市西区 新潟医福大 1試合
「地元出身のゴールキーパー。おすすめスポットは小針浜。控えが多いが、いつでも出番の準備はできている」

(22)合田朱里(ごうだ・あかり) 2002年6月18日 170センチ 兵庫県 神戸弘陵学園高
「キーパーチームで一番の若手。反応の速さが持ち味。平尾知佳を目標に、成長を続ける」
DF(ディフェンダー)

(2)浦川璃子(うらかわ・りこ)1998年1月14日 180センチ 大阪府 明治国際医療大 13試合
「高さが魅力のセンターバック。昨季はリードした終盤に投入され、5バックで守備を固める“クローザー”の仕事もしっかり務めた」

(3)ブラフ・シャーン 2000年6月13日 167センチ 東京都 早大 5試合
「対人の強さを持ち味に、守備的なポジションを幅広くこなせる。シュートがうまく、前線で起用されたことも」

=新加入=(6)有吉佐織(ありよし・さおり) 1987年11月1日 160センチ 佐賀県 大宮 21試合1得点
「日テレ東京V時代は多くのタイトルを獲得し、日本代表でW杯準優勝も経験。川澄奈穂美の大学の後輩。キングとも呼ばれる」

(7)園田瑞貴(そのだ・みずき) 1996年11月21日 164センチ 京都府 武蔵丘短大 22試合1得点
「攻撃的なポジションを務めてきたが、昨季は左サイドバックで新境地を開拓。足元のテクニックに優れ、守備面でも対応力を見せた」

(16)富岡千宙(とみおか・ちひろ) 2001年8月15日 161センチ 佐賀県 日体大 5試合
「冬に加入したサイドバック、日体大では主将を務め、なでしこリーグを戦った。JFAアカデミー福島で石田千尋と同期の『ちひろ』」

(20)山谷瑠香(やまや・るか) 1995年2月10日 164センチ 北海道 新潟医福大 19試合1得点
「これまで多くのポジションを経験したが、昨季はセンターバックの主力として活躍。体を張った守備が魅力」

(25)加村ななみ(かむら・ななみ) 2000年11月27日 166センチ 北海道 山梨 3試合
「FWからDFに転向。攻守の二刀流で『サッカー界の大谷翔平になる』と宣言したことも。ロングキックが得意」

(34)長崎咲弥(ながさき・さや) 2005年4月14日 153センチ 新潟市東区 新潟LU-18
「豊富な運動量で多くのポジションをこなせるが、基本はサイドバックか。積極的な仕掛けも武器に、出場機会を増やしたい」

(35)横山笑愛(よこやま・えま) 2006年10月10日 180センチ 山形県 現新潟LU-18 ※育成組織トップ可選手
「今季途中からの正式加入が内定している。その恵まれた体格とともに、大きなポテンシャルを感じさせる」
MF(ミッドフィールダー)

(5)川村優理(かわむら・ゆうり) 1989年5月17日 168センチ 新潟市中央区 ノースカロライナカレッジ 20試合2得点
「2002年のチーム創設当初を知る唯一のメンバー。大けがから昨季復帰し、2年ぶりにピッチに帰ってきた中盤の要」

(10)上尾野辺めぐみ(かみおのべ・めぐみ) 1986年3月15日 157センチ 神奈川県 武蔵丘短大 22試合
「新潟一筋で19季目。左足のテクニックと精度の高さは健在。今季も10番を背中に、悲願のタイトルを目指す」

(13)杉田亜未(すぎた・あみ) 1992年3月14日 157センチ 神奈川県 ノジマ相模原 20試合1得点
「ピッチのどこにでも顔を出し、攻守に走りながらゲームを作れる選手。本来の得点能力も発揮できれば、怖いものはない」

(14)下吉優衣(しもよし・ゆい) 2005年11月22日 162センチ 東京都 藤枝順心高 2試合
「名門藤枝順心の主力として選手権やインターハイを制した。パスのセンスと落ち着きを生かし、層の厚い中盤で勝負する」

(17)滝川結女(たきかわ・ゆめ)副主将 1999年8月31日 153センチ 三重県 長野 21試合5得点
「昨季はチーム最多の5得点。ドリブル突破で攻撃を活性化させ、鮮やかなミドルシュートを決める『新発田のアイドル』」

(18)石田千尋(いしだ・ちひろ) 2001年12月20日 165センチ 東京都 ノジマ相模原 22試合3得点
「ボール奪取能力、球際の強さはチーム随一。昨季終盤には3得点を挙げ、攻撃力も伸び盛り。昨年の杭州アジア大会の代表メンバー」

(19)川澄奈穂美(かわすみ・なほみ)主将 1985年9月23日 157センチ 神奈川県 ゴッサム 20試合3得点
「自称24歳ながら、女子サッカー界のレジェンドで日本サッカー協会の理事。豊富な経験と勝負強いプレーでチームを引っ張る」

(31)白井ひめ乃(しらい・ひめの) 2000年5月25日 163センチ 新潟市東区 新潟医福大 20試合
「サイドバックでの起用が多く、ドリブル突破やクロスで好機を演出する。1対1の守備なども磨き、スタメン奪取を狙う」

(32)白沢百合恵(しらさわ・ゆりえ) 2004年4月9日 164センチ 新潟市西区 新潟LU-18 16試合
「年代別代表にも選ばれてきた生え抜き選手。昨季はボランチから右サイドバックに主戦場を移し、攻守に貢献した」
FW(フォワード)

(8)石淵萌実(いしぶち・もえみ) 1996年4月20日 165センチ 愛知県 関西学院大 17試合2得点
「相手DFの背後への動きは一級品で、トップでもサイドでも起用に応える。なぜか武井壮さんと交流がある」

(9)児野楓香(この・ふうか) 1998年1月15日 154センチ 愛知県 日体大 5試合1得点
「長くけがに苦しんだが、昨季終盤で2年ぶりとなる復活ゴールを決めた。今季こそ完全復活を目指す小柄な点取り屋」

(11)道上彩花(みちがみ・あやか) 1994年7月27日 169センチ 徳島県 伊賀 15試合3得点
「昨季リーグ杯得点王の新潟のエース。リーグ戦はけがが痛かった。今季こそ2桁得点がほしい。スポーツメンタルコーチとしても活躍」

(23)山本結菜(やまもと・ゆいな) 2003年2月1日 156センチ 兵庫県 常盤木学園高 15試合
「突破力を武器に、途中出場から攻撃を活性化させるスーパーサブ。スタメン出場に向け、得点という結果を貪欲に狙い続ける」

(26)武田あすみ(たけだ・あすみ) 2000年7月14日 153センチ 神奈川県 JFAアカデミー福島
「けがで長期離脱中。今季こそピッチに立つ姿を見たい。障害者スポーツの普及活動などにも関わる」

(30)那須野陽向(なすの・ひなた) 2005年11月23日 166センチ 東京都 修徳高 2試合
「昨冬の全日本高校選手権の得点王。ゴールへ向かう推進力、嗅覚を生かし、チャンスを確実にものにしたい」

(33)田中聖愛(たなか・せいら) 2005年12月7日 162センチ 埼玉県 新潟LU-18 9試合
「父親ゆずりのスピードに乗ったドリブルで守備陣を突破する。まずは初ゴールから、飛躍のシーズンにしたい」
チームスタッフ

橋川和晃監督
はしかわ・かずあき 1971年生まれ、佐賀県出身。J1福岡ユース、J3今治の監督などを経て2023年に新潟L監督に就任。1季目にリーグカップ準優勝、リーグ戦4位へ導いた。
▽ヘッドコーチ 佐々木友昭
▽コーチ 西東友里
▽アシスタントコーチ兼フィジカルコーチ モク・ソンジョン
▽GKコーチ 首藤慎一
▽ドクター 山中佳代
▽トレーナー 小野美香=新任=
▽アスレティックトレーナー 木村公美
▽主務 前田ふらの=新任=
※顔写真は©新潟L
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