雪氷研究者が中越地震後の活動を振り返った講演会=9月16日、アオーレ長岡
雪氷研究者が中越地震後の活動を振り返った講演会=9月16日、アオーレ長岡

 2004年10月23日に発生した中越地震2004年10月23日、新潟県中越地方を震源として発生した地震。旧川口町(現在の長岡市)で震度7、旧山古志村、旧小国町(いずれも現長岡市)、小千谷市で震度6強を観測した。新潟県や内閣府の資料によると、地震の影響で68人が亡くなり、4795人が重軽傷を負った。住宅の被害は計12万1604棟で、このうち全壊は3175棟、大規模半壊は2167棟、半壊は1万1643棟だった。の直後、雪害を研究する研究者らが何を調べ、発信したかを振り返る講演会が9月16日、新潟県長岡市のアオーレ長岡で開かれた。震災の記憶をつなぐとともに、豪雪地の災害について考えた。

 研究者らは当時、「中越地震・雪氷災害調査検討委員会」をつくり、五つのワーキンググループに分かれて現地を調査。雪解けで土砂災害の危険性が高まっているなどとして、警戒を呼びかけた。

 講演会では各ワーキンググループの中心となった5人の研究者が登壇した。長岡技術科学大学の上村靖司教授は、降雪期が間近に迫っていたことに危機感を抱いたと強調。「できるだけ具体的な対応策を考え、世に知らしめる...

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