高レベルの戦いを通し、選手たちは大きな自信がついたはずだ。ファンの声援も励みになっただろう。選手一人一人が一層のレベルアップに努めてほしい。来シーズンの躍進を期待する。

 オイシックス新潟アルビレックスBC2軍戦、イースタン・リーグのシーズンを終えた。126試合を戦い、41勝79敗6分けで8球団中最下位だった。

 昨季までは独立リーグのルートインBCリーグで戦っていた。

 ドラフト上位選手や1軍での実績がある選手が多い2軍のリーグで、厳しい戦いが予想されたが、橋上秀樹監督は「想像以上に戦えた」としている。

 ホームである新潟市のハードオフ・エコスタジアムなど県内球場では64戦中33勝を挙げ、勝率5割を超えたことが、監督の言葉を裏付けている。ホームではファンの力強い応援が後押しした。

 チーム打率は2割4分3厘で、7位の楽天を上回った。前半戦は長打が少なかったが、NPBの質の高い投手陣に順応して徐々に攻撃力が上がっていった。

 選手個人の活躍も目を引いた。

 社会人野球から加入した知念大成外野手は打率3割2分3厘で、リーグの首位打者に輝いた。6月には月間MVPも獲得した。

 投手陣では、昨季BCリーグのセーブ王だった抑えの上村知輝投手が、イースタンでも最多の20セーブを挙げた。中継ぎでは、下川隼佑投手がリーグ最多の102奪三振の好投を見せた。

 こうした選手たちの活躍は、ハイレベルの舞台でも十分戦えることを証明したといえる。

 来季への課題は、大きく負け越したビジター球場での試合だ。62戦中8勝しかできなかった。

 昨季より試合数が増えた長丁場を原則大型バスで移動する。疲れを見せた選手もいたようだ。

 体調を万全に整えるなどビジター戦の問題点をしっかり検証し、上位に食い込めるよう改善を図らねばならない。

 巨人戦では多くの人が球場に訪れるなど観客動員面で2軍効果はあった。ホーム戦入場者数はイースタンで3番目に多い年間約8万人だった。平均入場者数は1247人で昨季の約2倍に増えた。

 目標とした売上高年間6億円も、達成できる見込みという。

 チーム力を上げ、来季はさらに多くの人を呼び込みたい。