平和の担い手講師の最後の活動として、宝田小で名立機雷爆発事件について話す髙橋良弘さん=12月10日、上越市名立区
平和の担い手講師の最後の活動として、宝田小で名立機雷爆発事件について話す髙橋良弘さん=12月10日、上越市名立区

 戦争体験を次世代に語り継ぐ「上越市平和の担い手講師」として活動してきた新潟県上越市名立区の髙橋良弘さん(80)が12月10日、名立区の宝田小学校で最後の授業をして引退した。戦後、海岸に漂着した機雷が爆発して大勢の犠牲者が出た名立機雷爆発事件を語り継いで17年。髙橋さんは、2025年の戦後80年を前に「事件を忘れないという思いの種をまき、役目を果たした」と話している。

 爆発事件は1949年3月30日に起きた。名立町(現上越市名立区)名立小泊の海岸に機雷1基が漂着し爆発。様子を見に集まった小中学生43人、幼児13人を含む計63人が死亡した。髙橋さんは当時4歳。自宅で爆発音を聞き、家の窓ガラスが割...

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