専用ソフトで作成したデザインを基に施した刺しゅうの仕上がりを確認する野口貴広社長(奥)=柏崎市茨目3
専用ソフトで作成したデザインを基に施した刺しゅうの仕上がりを確認する野口貴広社長(奥)=柏崎市茨目3

 新潟県柏崎市茨目3の新潟刺繍(ししゅう)は、着物の刺しゅう加工や、スポーツウエアなどのプリント加工を手がける。着物の市場が縮小する中、近年は伝統的な刺しゅう技術を着物以外の一般衣料に応用したり、スポーツグッズのデザインにも携わったりするなど、新たな取り組みにも挑む。野口貴広社長(31)は「着物の製作で培った技術を多くの人に知ってもらう機会をつくり、伝統文化の継承につなげたい」と力を込める。

 新潟刺繍は1984年、着物メーカーでの勤務経験があった野口社長の父、勉さんが創業。太い金の糸を専用のミシンを使って縫う特殊な技術「金駒(きんこま)刺しゅう」を得意とし、メーカーから受託した着物の刺しゅう加...

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