
新年を祝う渡邉雅也さん(左から3人目)一家。家は傾いたままだが、家族7人で仲良く新年を迎えた=1月1日、新潟市西区善久
能登半島地震の発生から1月1日で1年がたった。深刻な液状化被害を受けた新潟市西区では、生活再建に向け住民らが奮闘してきた。その一方で復興の一歩となる住宅の公費解体が遅れるなど、行政による対策は先が見通せていない。被災者は不安も拭えぬ中、新たな年を迎えた。
地震直後は噴砂に覆われていた新潟市西区善久地域。住民らの努力で砂はもうない。だが、少し遠目に眺めた家屋や電柱は斜めになり、通りはゆがんでいた。
日課の散歩をしていた近所の70代女性は「自宅は液状化しなかったが、たまたまだと思っている」と振り返った。毎日のように被災地を歩き、「早い復興を願っているし、地震や液状化にも備えなければと思っている」...
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