
中小企業の合併・買収(M&A)による事業承継のトラブルが全国で相次いでいることが1月5日、分かった。売り手側は期待していた十分な経営支援を受けられず、多額の現預金が吸い上げられる。買い手に加え、仲介業者も取引を助長したとして批判を浴びる。こうした買収は「吸血型」と呼ばれ、M&A市場が未成熟な中で混乱が目立っている。
M&Aによる事業承継は経営者の高齢化に伴って拡大が続く。情報会社レコフデータによると、2024年は公表ベースで850件程度と前年から約2割増え、過去最高を大幅に更新する見通し。活況の中で顕在化してきたのが悪質な買い手によるトラブルだ。
東京商工リサーチなどによると、...
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