
県産木材で作った本社のシェアラウンジを紹介する小川和宣社長=新潟市西蒲区漆山
バレンタインデーにチョコレート風呂、2000羽のアヒルのおもちゃであふれるアヒル風呂…。県内の公共日帰り温泉の指定管理者を務める「関越サービス」(新潟市西蒲区漆山)は、一風変わった企画で誘客に力を入れる。元々はビル管理を専門とする会社だったが、今は公共施設の運営受託や事業再生支援も担う。小川和宣社長(53)は「地域に根付いた会社でありたい」と力を込める。
関越サービスは、巻地区で巻原発計画があった頃に原発の施設管理を請け負うことを想定して創業した。原発計画は中止となったが、創業後、地域の建築現場の引き渡し清掃や貯水槽清掃、衛生害虫の駆除などのビル管理事業を展開。建物の定期清掃なども担うようになった。
2003年に地方自治法が改正され、公共施設を民間事業者などが管理する「指定管理者制度」が始まった。自社がメンテナンスをしている公共施設の運営元が変わったら、メンテナンスの発注先も変わるかもしれないとの危機感から、関越サービスも指定管理者に応募するようになった。なかなか公募に通らず苦労したが、最初に契約が取れた大型の温浴施設が新潟市秋葉区の「小須戸温泉健康センター花の湯館」だった。
当時、花の湯館の利用者は地域の高齢者がほとんど。...
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